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美しいオスマン様式のモスクで静かなひと時を過ごす東京ジャーミイ Tokyo Camii
東京 代々木上原駅にほど近い場所にある日本最大のモスク「東京ジャーミイ(Tokyo Camii)」。先月ウズベキスタンでたくさんのモスクを訪れて 日本にあるモスクも見てみたいと行って来ました。大きく茂った街路樹が並ぶ緩やかな坂に建つ アーチ状の窓が特徴的な東京ジャーミイ。建物横に2階へ直接いける階段がありますが 1階入り口は東京ジャーミイとかかれたこちらから。 1階はトルコ文化センターになっており 広い多目的ホールやギフトショップがありました。その先にある手洗い場横の階段をのぼって2階へ。階段を登りきると縞柄のアーチが並ぶ豪奢な礼拝場の入口があり 細かな装飾が施された尖塔が目を惹きます。礼拝場に入るときは東京ジャーミーのWebサイト見学についてのページに書かれている注意事項を守って入場します。特に服装については訪れる前に確認が必要です。 礼拝場の中に入ると 白い漆喰の壁に青い絨毯が敷き詰められた広い空間が広がっています。正面には礼拝を行う方向を示すミフラーブ(mihrab)。木造だった最初の礼拝堂が老朽化のため取り壊され その後建てられた現在の建物は2000年(平成12年)に完成したもの。建物の大部分にはトルコから送られた資材が用いられ 多くのトルコ人職人によって仕上げられたそうです。 振り返ると大きな照明と随所に描かれたカリグラフィ。特に青いタイルに白字で描かれたカリグラフィは全体のアクセントになっています。抽象的な模様に見える絵もカリグラフィで構成されたもので 神や預言者の言葉が隠されているそうです。 窓辺にはウズベキスタンでもよく見た書見台。 上を見あげれば大きなドーム。小さなドームが大きなドームを囲うように配置されており 1つ1つ美しい装飾が施されていることがよくわかります。調和のとれた細かな模様のステンドグラスもとても美しいです。 1日5回礼拝の時間があり 2階が女性専用の礼拝場となっていました。金曜礼拝にはこの空間がいっぱいになるほどの人が訪れるそうですが この日のお昼の礼拝には 数人の男性と女性が1人お祈りにこられていました。礼拝の時間は何度経験しても心落ち着く不思議な時間です。 せっかくなので今日はトルコ三昧!とまではいかないけれど 東京ジャーミイを訪れたあとトルコ料理を食べに 下北沢にあるトルコ料理店「Kebab Chef」へ。以前知り合ったトルコ人の友人は トルコ料理がどの料理よりもおいしいから家でトルコ料理を作り外食はほとんどしないと話していたのを思い出しました。この日食べたのは3種類のケバブが楽しめるミックスケバブセット。スープとサラダとパンがついてボリューム満点。 帰りにトルコのお菓子をもらってトルコの味を堪能しました。 東京ジャーミイ Tokyo Camii https://tokyocamii.org/ 東京都渋谷区大山町1-19 1-19 Oyama-cho, Shibuya-ku, Tokyo TEL:03-5790-0760
アートに隠された謎の答えを探してミュージアムを巡る7つの謎解きミステリーラリー Mystery Rally
Source:https://mysteryrally.com/ 7月20日から始まった 東京都内にある7つの美術館と博物館を巡って謎を解く『7つの謎解きミステリーラリー』。東京メトロと国立美術館、東京都歴史文化財団よって合同で開催されたイベントで この謎解きに必要な「ミステリーラリー謎解きブック」を美術館のラックで手に入れ参加。謎解きブックは「真夏の夜の奇妙なおつかい」と題されたストーリからはじまり 7つの舞台とそこにまつわるストーリーと謎がセットになっています。参加方法はこちら。 Source:https://mysteryrally.com/ ストーリーにそって少し日差しが和らいだ夕方ごろから街へ出かけていき 少しずつ謎解きを開始。どの謎も少し時間をかけて解くものだったので 巡る楽しみと謎を解く楽しみの両方を味わうことができました。実際は少しでも効率よくまわるために順不同で会場を巡りましたが 第1の謎からふりかえり。 第1の謎 国立西洋美術館 上野恩賜公園内 上野駅にほど近い場所に位置する「国立西洋美術館(The National Museum of Western Art)」。ル・コルビュジエ(Le Corbusier)の建築作品群の1つとして世界遺産に登録されています。金曜の夜を中心に21時まで開館時間を延長するナイトミュージアムも同時期に実施されているということで 美術館に到着したのはすっかり日が暮れてから。明かりの少ない前庭はがらんとしていて 前庭にある彫刻「地獄の門(The Gates of Hell)」も昼間とは違い雰囲気たっぷり。 さっそく謎があるという常設展へ。常設展の鑑賞は今回で3度目でしたが 展示されている作品数も多く新しい作品も増えていたので 早々に謎解きを終えると静かな館内をゆっくりまわりました。 帰り際エントランスにあるギフトショップで見つけた 現在開催中の「ミケランジェロと理想の身体」のオリジナルグッズ。UCHU wagashiとのコラボレーション商品の 落雁と金平糖の詰め合わせがとても素敵だったので思わず購入しました。お気に入りのミュージアムグッズを探すことも 美術館を訪れる楽しみの1つです。 第2の謎 東京都美術館 こちらも上野恩賜公園内 上野動物園の入場口近くにある「東京都美術館(Tokyo Metropolitan Art Museum)」。昼間は全体が赤煉瓦色のイメージが強いですが 日が落ちると大きな窓から漏れる明かりと足元を照らす小さな明かりが印象的で とても落ち着いた雰囲気です。ここでの謎は屋外のフリースペースにあるので入館する必要はないのですが 来たいと思っていた「没後50年 藤田嗣治展」を鑑賞するために中央にあるエスカレーターを降りて美術館の中へ。 ナイトミュージアム閉館の時間まであと2時間という時に入場したのですが まだまだたくさんの人が鑑賞中でした。みどころはやはり”乳白色の下地”だと思うのですが この展覧会で初めて見た 1930年代に中南米を旅した時に描かれたという 街の人々の水彩画がとても好みでした。多くの作品をみることができて 大満足で向かった出口付近に置いてあった朝日新聞の記念号外。まだまだ自分の知る世界をひろげなければ…と感じるには充分すぎる展示でした。 第3の謎 国立新美術館 次の舞台は千代田線 乃木坂駅から駅直結でいける「国立新美術館(The National Art Center, Tokyo)」。前回ここを訪れたのは7月の中旬で エルメスと国立新美術館の共催「彼女と。」にエキストラとして参加したとき。 なんども訪れたことがあるのに カフェやアートライブラリーを利用したのはこの時がはじめてで 今回は謎の答えを探して日が暮れて薄暗くなった館内をぶらり。かなりの解放感で 作品を鑑賞せずともなぜか長居したくなる場所です。 第4の謎 東京都庭園美術館 今回初めて訪れた 港区白金台にある「東京都庭園美術館(Tokyo Metropolitan Teien Art Museum)」。緑溢れる正門をぬけると広い庭園がひろがり その先に本館である旧朝香宮邸があります。庭園は「芝庭」と茶室のある「日本庭園」「西洋庭園」の3つで 庭園のみの入場も可能です。 この日はとても日差しが強く 覆いかぶさる緑が歩道に影を作ってくれる日本庭園の散歩がとても気持ちがよかったです。 第5の謎 東京都写真美術館 今回の謎解きで最初に訪れた恵比寿ガーデンプレイス内にある「東京都写真美術館(Tokyo Photographic Art Museum)」。夕暮れ時 赤煉瓦色のタイルに橙色の日が差してとてもいい雰囲気。おそらく東京で初めて写真展を見に来たのがこの場所で たしか「ROCK’N ROLL EYE The photography of MickRock ミック・ロック展」でした。David Bowieの写真がとても印象的だったなと はじめてここを訪れた時のことを思い出しました。 謎は美術館の入り口まで続くエントランスにある大きな3枚の写真から。いつもなんとなく通りすぎていた場所に立ち止まって モノクロの大きな写真をながめる。いつも見逃していたものを見た気がして ちょっと得した気分になりました。 第6の謎 東京都国立近代美術館…
平家落人伝説が残る山あいで樹々に囲まれるように佇む真鍋家住宅 Manabe House
愛媛県 東予に位置する切山地区に残る「真鍋家住宅」。G.B.Cキリヤマベース店を訪れた際に 近くに国の重要文化財に指定された 愛媛県に現存する最古の民家があるということで行ってきました。G.B.Cから続く小道をくだるとすぐに現れた 苔むした立派な茅葺き屋根の家屋。 真鍋家の入り口は解放されており 中を自由に見学できるようになっていました。家屋は玄関と台所がある土間とその隣に部屋が2つ。今はここでは生活されていないとのことですが 整えられた床の間があり先祖代々の写真も掛けられており 生活の跡がしっかり染み付いています。 ここは向かいに住まれている真鍋さんが管理されているそうで ちょうど囲炉裏に薪をくべに来られて 家を長持ちさせるために常に焚き続けているのだと教えていただきました。おかげで部屋中は炭の煙で真っ黒。ですが黒く艶光りした柱がむき出しの天井がなんともかっこいい。 土間から部屋にあがると床が柔らかくたわむのでよくみると 竹を組んだすのこの上に莚を敷いた状態でした。この下に床下収納があるのだと教えていただき なるほど すのこと莚ならすぐに取り外して出し入れが簡単です。ところどころに以前使われていたであろう物たちも置かれていました。 近くに真鍋家の方がやられている小さな図書室があり そこにも寄り道して昔の資料なんかも見せていただきました。ちょうど今年の秋に県外から職人さんを呼び屋根を取り替えるのだそうです。全て取り替えるのは数十年に1度の貴重な機会。できれば毎日通ってその様子をみたいものです。 真鍋家住宅 Manabe House http://www.shikochu-kankou.jp/?page_id=95 愛媛県四国中央市金生町山田井2030-2 2030-2 Yamadai, Kinsei-cho, Shikoku Chuo-shi, Ehime
コーヒー1杯分のひとときを寛ぎの時間にしてくれるG.B.Cキリヤマベース店 GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE
愛媛県の東側 香川県との県境の山の上に位置する「G.B.Cキリヤマベース店(G.B.C KIRIYAMA BASE)」。電車の最寄り駅から車で20分ほど この先にお店があるの?と思うようなくねくねした山道を登った先にあります。こちらは店主がコーヒー豆の産地に赴き厳選したコーヒーと 店舗の隣にある工房でカカオ豆から手作業でつくられたチョコレートが楽しめるというお店。 お店に到着すると さっそくおすすめのホットコーヒーと爆ドーナツを購入して お店の前に設置されたイートスペースでいただきました。この日はあいにくの雨だったのですが 緑に囲まれた山の中でいただくコーヒーはそれだけでなんだか贅沢で 香りをかいだだけでとても幸せな気分。ふんわりドーナツもコーヒーとの相性ばっちりでした。 コーヒーをいただいたあとは お店の中を見ていきます。中に入ると入り口横に常連さんのマグカップが並んでいました。アクセスが良いとは言い難い場所にあるのですが 店主もスタッフの方も気さくで毎日通いたくなる気持ちがよくわかります。 さて楽しみにしていたチョコレートをチェック。原材料はカカオ豆と砂糖のみ。この日は産地の違うカカオから作られた カカオ70%のチョコレートが3種類販売されていました。どれも試食ができるようになっていたので1つずつ食べ比べ。そのうち原産国がペルーとマダガスカルの2種類のチョコレートを購入しました。 こちらは購入したチョコレートに同梱されていた チョコレートの味わい方。 「G.B.Cチョコレート」の味わい方 1.チョコレートを袋から出して、香りや見た目とともに色合いを楽しむ。 2.手で『パキッ!!』と割って、その音を楽しむ♪ 3.口に含み、「少しだけ」噛んで、舌の上でゆっくりと体温で溶かしながら滑らかな食感、口どけ、風味を楽しむ。 4.そのまま香りを口の中から鼻にぬいて、その香りを楽しむ。 このように『五感』で味わっていただけると、チョコも喜びます!! by GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE コーヒーとチョコレート。どちらも毎日欠かせないもので最強の組み合わせ。今度の旅先はコーヒーとカカオの産地というのもいいかもしれない。 GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE キリヤマベース店 https://www.grabbag.jp/ 愛媛県四国中央市金生町山田井乙486-1 486-1 Yamadaiotsu, Kinseicho, Shikokuchuo, Ehime TEL:0896-77-5449
いつでも昭和30年代のまぼろし商店街へ迷い込める思ひ出倉庫 Omoide-Soko(Storehouse of Memories)
大洲で街歩きをしているとき ひときわ賑やかだった「ポコペン横丁(Pokopen Alley)」。今の時期(4月〜11月)は毎週日曜日に開催されているというレトロ市。たくさんの小さな商店が並び 広場の中心は小学校の青空教室のような感じになっていて たくさんの子供たちで賑わっていました。商店など広場にあるものはどれも昭和の時代を感じる懐かしい造りで 広場の壁に飾られたたくさんの錆琺瑯看板が圧巻です。 レトロ市が開催されている広場をぬけた一番奥にある漆喰の蔵が「思ひ出倉庫(Storehouse of Memories)」。入り口には “木戸銭 大人200 小人100円” と貼り紙があり 昔は入場料のことを木戸銭と言っていたんだなぁと なんだか懐かしいことのはずが新鮮でした。 蔵の中に入ると所狭しと当時の品が並べてあり「まぼろし商店街」という昭和30年代の町が再現されていました。くすり屋や交番 店の前にはたくさんの自転車が停められており 床屋とつづきます。最初に目を惹いたのは 床屋の鏡の前に置かれた子ども用と思われる木馬型のイス。革張りでとてもおしゃれでした。 奥には駄菓子屋があり ガラスケースの中には懐かしのお菓子に玩具 奥の壁にはプロ野球選手のプロマイドも。横のラックには当時の流行を表す雑誌がびっしり。 当時の住居も再現されていて 玄関からキッチンまで生活感溢れる感じに展示されていました。家具はもちろんちょっとした生活道具や文具まであり とにかくどれもデザインがおしゃれで大興奮。 バイクや工具が集められた場所はモータース商会。今でも街で見かけるデザインのバイクばかりで 何十年も求め続けられるデザインって素敵だなとしみじみ。何十年も変わらないデザインといえば コカ・コーラの様々な品が並べられたエリアもありました。もしかしたら中にはマニア垂涎の品もあるかもしれません。 昭和30年代の生活を堪能して外にでると 蔵の隣にこれまたレトロな車とガソリンスタンド。蔵の中はとにかく圧倒的な品数で 見応え充分大満足。当時の生活を知る人も知らない人も楽しめる場所だと思います。 思ひ出倉庫 Omoide-Soko(Storehouse of Memories) http://www.city.ozu.ehime.jp/ 愛媛県大洲市大洲103 103 Ozu, Ozu, Ehime TEL:0893-24-2664
数奇を凝らした四季の美しさに魅せられる臥龍山荘 Garyu Sanso Villa
愛媛県大洲駅から車で5分程 肱川のほとりに佇む「臥龍山荘(Garyu Sanso)」。明治30年ごろから10年余りをかけ河内寅次郎の別荘として建てられたもの。近くには明治の家並があり辺りは静かで 近くまでくると塀の外からでも素敵な雰囲気が伝わってきます。見終わってみると至る所にこだわりがみられ こだわりを知るたびにますますここが好きになりました。 まず入口の門をくぐると 右手に石垣を眺めながら玄関まで石の階段をのぼっていきます。この石垣は場所によって積み方が変えてあったり 石垣から顔を覗かすように生きた木を残したまま石が積まれている箇所があったりと さっそくいくつものこだわりが。 敷地の一番手前には母屋の「臥龍院」があり そこから順に見てまわります。 臥龍院には主な間が4つあり それぞれ四季を表しているのだそう。夏にあたる「清吹(せいすい)の間」の欄間には流水の透かし彫。写真ではわかりづらいですが 障子に映る細かい光の模様がとても美しいです。 秋にあたる「霞月(かげつ)の間」の窓から見えるのは肱川。ここでも随所にこだわりが見られるのですが 中でも…と係の方が教えてくれたのは 霞月の間の庭に面した縁側廊下。通常床板は細長く切り揃えられた板を並べて造られていると思うのですが ここは松の1枚板でできているのだそう。しかも一見して1枚板だとわかるのは粋ではないということで わざわざ目地をいれ寄木のように見せているという。本当に贅沢で粋です。 そして臥龍院の一番奥にあるのは秋にあたる「壱是(いっし)の間」。一番広くて格式高く 畳をあげれば能舞台にもなるという。そんな壱是の間から見た庭園は どこまでが庭園でどこからが借景かわからない程 緑で溢れていて最高の眺めです。左に目を向ければ緑の奥に肱川が広がっています。 臥龍院をでると庭園の奥へ。一面に広がる美しい苔の中敷石の上を歩いて行くと 庭園の中程にあるのが「知止庵」。以前は浴室だった建物で 現在は茶室に造り変えられています。 初夏ということもあり 緑が美しい庭園では様々な植物を見ることができました。中には育つのに通常100年もかかるという珍しい「牡丹苔」も。庭のちょっとしたところに紫色の小さな花が生けられていて さらに庭園を素敵にしていました。 木陰の中をつづく庭園の先へ。 庭園の一番奥にあるのは「不老庵」。崖からせり出すように建っていて これを懸け造りと呼ぶそうです。大洲は伊予の小京都といわれており ここから夏は鵜飼いで賑わう肱川をのぞむことができます。 戸を開け放した不老庵の中は風が通りなんとも心地よい。天井は竹を編み込んだ網代張りというもので緩いアーチ状になっており 肱川の川面に反射した月光を映すのだとか。天井に映った月明かりは川の流れとともに揺れるというから さぞかし美しいでしょうね。ぜひそんな絶景を見てみたいですが夜は入園できないので 昼間みることができるのはこの眺め。まさに風光明媚な景色。 ここではお茶がいただけるということで 季節をちょっとだけ先取りした青紅葉が添えられたカワツツジの和菓子と一緒に この景色を眺めながらのんびりいただきました。 庭園の出口に向かって来た道を戻っているとき 先ほど見つけられなかった景色をみつけてまた感動。ここを訪れる前より少し心が透明になったような そんな気がしました。 臥龍山荘 Garyu Sanso Villa http://www.garyusanso.jp/ 愛媛県大洲市大洲411-2 411-2 Ozu, Ozu-shi, Ehime TEL:0893-24-3759
肱川と美しい自然に囲まれるように懐かしい町並みが残る大洲 Ozu -Little Kyoto of Iyo-
愛媛県の西側に位置する「大洲」。伊予の小京都と呼ばれ風情ある町並みと美しい自然が見所です。松山方面から車で大洲の町に到着すると案内板にしたがい まずは大洲観光総合案内所「大洲まちの駅あさもや」へ。そこで散策マップをもらい町歩きスタート。 Source:http://www.kurarinet.jp/ 案内所をでるとすぐに石張りの道がつづき 明治の家並みがあります。その道を通り今回絶対に行くと決めていた「臥龍山荘」へ。臥龍山荘から見る景色はもちろん 周辺もとてもよい雰囲気だったので 臥龍山荘をあとにすると肱川沿いの道を散策。この日はとても日差しが強かったので 道全体が木陰になって心地よい風が吹くこの細い道がとても気持ちよかったです。ちなみに左手が臥龍山荘で 右手にある石垣は大洲神社へとつづく道。 ぶらぶらしながら 日曜日のみ開催しているというレトロ市「ポコペン横丁(思ひ出倉庫)」に少し寄り道した後 以前は旅館だったという「油屋」さんでランチ。メニューをみた瞬間に気になった”トンくり まぶし丼”を注文。とんくりとは豚バラ肉と大洲産の栗のことで ひつまぶしのようにいただきました。まずは1/4をお茶碗によそいそのまま。次は薬味をのせて。最後にスープをかけて。炉を中心とした吹き抜けの広い空間にいくつも提灯がさがったとても素敵なお店で 料理も美味しくて大満足。 お腹もいっぱいになったところで散策再開。大洲に来たなら大洲城は外せないということで 平成16年(2004年)に復元されたという「大洲城」へ。町を歩きながら遠くからでも見えていた大洲城。天気がよくて青空に白と黒の城がよく映えています。 緩やかな坂を登ってさっそく天守の中へ。入り口を入ってすぐの場所にあった模型。模型といってもけっこうな大きさで 削られた木の柱だけで組み上げられた様子に惚れぼれします。 途中にあった当時の城を再現したジオラマ。この後町の中に残された城の一部「大洲城三の丸南隅櫓」がある場所に行きましたが 当時の城の広さに驚きました。 以前の姿を忠実に再現したという現在の天守。今回の復元にあたってたくさんの人が寄付されたとのことで それぞれの柱が誰の寄付によるものかわかるようになっていました。吹き抜けから見上げた天井に組まれた太い梁は圧巻で まだまだ新しい木の色と香り。とても立派な木造建築の経年変化が楽しみです。 城をでると後ろ側に下る遊歩道があったので 帰りはそちらの道から。綺麗に整備された道を進み花がついていない藤棚を過ぎると そこは菖蒲園になっていました。花菖蒲が咲く時期はもう少し先ですが 一面緑の公園も充分素敵です。 さまざまな角度から城を見ましたが ここから見上げる緑に囲まれた城の姿が一番好みでした。花菖蒲が咲く時期にはもっと素敵な景色が見られると思います。 菖蒲園から住宅地を抜けて北へ歩いて行くとあるのが「お殿様公園(Otonosama Park)」。 公園内には国の重要文化財に指定されている「大洲城三の丸南隅櫓」や「旧加藤家住宅主屋(Old Kato House)」があります。旧加藤家住宅主屋は大正14年(1925年)に建てられた木造2階建。残念ながら中に入ることはできないのですが 立派なお屋敷で見取り図をみると 階段2つ、トイレ3つ、2階の中心には大廊下がありそこから各部屋へ行けるようになっていました。2階を囲むように造られた縁側のガラス障子がとても美しかったです。 最後に大洲の町から車で30分程離れた場所にある「長浜大橋(Nagahama Ohashi Bridge)」へ。現役の道路可動橋では日本最古とのこと。周りに高い建物がないので 真っ赤な橋はすごい存在感。時間が合わず開閉するところは見ることができませんでしたが せっかくなので橋を渡ってみました。 道幅が狭いので車のすぐ横を赤い鉄骨が流れていきます。一時は撤去の危機もあったようで 今回大洲の町で訪れたいくつかの場所もそうですが こうして今に残され見ることができてよかったです。 大洲 Ozu City
当時の姿を今に残す緑をまとった芸予要塞跡 瀬戸内海国立公園 小島 Oshima Island
愛媛県今治市 瀬戸内海の西に位置する『小島(Oshima Island)』。今治へは景色が綺麗だとすすめられた「しまなみ海道」を通るために 広島県福山駅から高速バス「しまなみライナー」で向かいました。福山駅をでてから30分ほどでしまなみ海道に入ります。今回はショートトリップで時間があまりなかったので それぞれの島に立ち寄ることなく今治まで。島々を繋ぐ橋からの眺めは最高でバスの中から外の景色を撮影。島に囲まれた海はとても穏やかに見えました。 途中の島で何度か停車しながら1時間半ほどで今治駅へ到着。そこから小島までのフェリーが出ている渡し場とよばれる「波止浜港」へ。波止浜港へ着くとすぐ目の前にフェリー乗り場があり 小島へは”波止浜〜馬島”間を1日8往復ほど運行しているフェリーに乗って向かいます。 ◇時刻表:波止浜(今治)~来島~小島~馬島 出発の時間が近づき乗り込んだのはこちらの船。貸切状態で景色がよくみえる特等席に座って短い航海を満喫しました。 途中にある来島を経由しても乗船時間は10分程で あっという間に小島に到着。振り返ると波止浜港にそびえるクレーン群が見え 海が穏やかであれば泳いで渡れそうな距離です。 小島は周囲約3kmの小さな島で 明治中期に築かれた「芸予要塞」の遺跡が綺麗な状態でいくつも残されています。港近くに小さな集落があり それ以外にはいくつかの遺跡とそれらを繋ぐ道があるだけなので 約1.8kmの散歩道を観光案内MAP通りに歩いていきます。 Source:http://www.oideya.gr.jp/oshima/ 小島に上陸してすぐの場所にあった建物。以前は人が住んでいたのだと思いますが 現在は屋根まで蔦がはって全体が緑に覆われていました。自然の力強さを感じつつも 人離れがすすんでいることが伺えます。ただ人工物に入り込んだ緑はなぜか魅力的。 小島の要塞は日露戦争当時 ロシア海軍の瀬戸内侵攻に備え築かれたもの。しかし1902年(明治35年)に完成するも3年後には日露戦争が終わり 1度も使用されることなく完成から20年程で廃止となったのだそう。 散歩道を歩き初めて最初にあるのが「発電所跡」。窓枠に嵌められた鉄棒は錆びて朽ちてしまっていますが レンガ壁は100年以上経っているとは思えないほど綺麗な状態。ちょっと暗いですが建物の中も見て歩けます。 発電所跡を越え 左手に民家の瓦屋根を見ながら進んだ先には1つ目の「砲台跡」。 ここには砲座台と地下兵舎が残っています。草木が生えた地下室の屋根は山の傾斜そのもので 山の中にすっぽりと埋め込まれたような感じ。山と一体化しているという表現がぴったりあいます。 建造物を繋ぐ道は「椿の散歩道」とマップにもある通り 道沿いに椿の木がたくさん植えられていました。椿は春の花で見頃には少し遅い時期でしたが いくつかまだ残っているものもあり少し楽しむことができました。 島の中でも好きだったのは メインの散歩道から左に少し入ったこの道。落ち葉で覆われていますがとても綺麗に舗装されていて アーチ状に幹を伸ばした緑のトンネルが強い日差しを遮り心地よい。この道を歩いているときに聞こえるのは 乾いた落ち葉を踏みしめる音と鳥の声。あとはときどき海の方から聞こえる船の音。 緑のアーチを抜けた先には「弾薬庫跡」。ひらけた場所に出て最初に目に飛び込んでくるのは 一面に広がる黄色い花。あたりには木々の影が落ちていますが そこだけは陽があたって眩しいくらいです。 弾薬庫跡の中に入ると屋根は全てなくなっていましたが 四方の壁はきれいに残っていました。危険な弾薬を貯蔵する場所ということで 山の斜面を掘り下げ山肌が周囲を護るように造られたそうです。現代にあるような優れた重機などがなかった時代 どれだけの技術と労力があったのだろうと想像してしまいます。 まだ散歩道の序盤。緑のアーチを戻り先へすすみます。散歩道の途中ひと休みできる石のベンチが2基 海に向かって並んでいる場所がありました。緑の木々のあいだから来島海峡大橋が見えます。 進んだ先には要塞の中核をなす2つ目の「砲台跡」。綺麗に切り揃えられた石で造られた強固な地下室と山肌を覆う壁がなんとも美しい。1つ1つの石はある程度の大きさがあり この石を運んで切り揃えるだけでも相当な労力が必要だったのではないかと思います。 3つの砲座跡と交互に設置された地下室は 入り口もアーチならば中も壁と天井の境目のない綺麗なアーチ状。 敷地の一番奥には6つ並んだ赤煉瓦の「地下兵舎跡」。こちらも長い年月が経ったとは思えないほど綺麗な状態で 向かいには浄化槽までありました。もちろん全ての建造物の屋根は草木に覆われ 山の一部と化しています。上空から見ればここにこんな建造物があるなんてわからないのではないでしょうか。 兵舎横の細い階段を登った先には「司令塔跡」。 この司令塔は島の中で一番高い場所にあるようで 360°周りの景色が遠くの方までよく見渡せます。ここなら遠くからくる戦艦もいち早く見つけられそうです。 砲台跡を後にしてさらに島の奥へ進むと 2つめの「発電所跡」があります。影になった場所に建っているせいか 今までにはなかった湿度のある独特の雰囲気がありました。 島の一番奥 北側に位置する最後の「砲台跡」。こちらは小規模で 地下室の入り口を覆い隠すように育った大きな木が印象的。 その隣は要塞が不要のものとなり廃止処分になった後 大正15年に行われた爆撃演習により唯一爆破された場所です。破壊されたのは一部のみでその残骸が今も当時のまま残っています。爆撃演習には周辺の島々などに多くの観衆が見物に集まったとあったので それなりの規模の爆撃が予定されていたのではないかと推察。 この爆撃演習でも破壊は一部だけにとどまり これだけの要塞を造りながら1度も実践に使われることがなかったおかげで 今この素晴らしい建物群を見ることができます。竣工から100年以上経った今でも美しいまま残っているいくつもの建造物。緑と融合した姿は最高に魅力的でした。 帰りは海沿いの道から船着場まで。大きな来島海峡大橋がのぞめるこの道も最高で 帰りのフェリーの時間ギリギリまでこの島を満喫しました。椿が満開の時期にまた来よう。 瀬戸内海国立公園小島 Setonaikai National Park – Oshima Island http://www.oideya.gr.jp/oshima/
船の魅力溢れる造船所がひしめく波止浜港 Hashihama Port
愛媛県今治駅から車で15分程の場所にある『波止浜港(Hashihama Port)』。小島へ向かうフェリーに乗船するために波止浜港を訪れました。電車の最寄駅からは少し距離があるのですが 市内バスだと港の目の前に停留所があるのでアクセスが便利です。今回はバスの時間とフェリーの時間が合わなかったのでタクシーで向かいました。タクシーの運転手さんに行き先を告げたところ”渡し場ね”と。渡し場と言った方が通じるようです。たしかにバス停の名前も「渡し場」でした。 波止浜港に到着すると待合所の自動販売機でフェリーの往復チケットを買って 出発の時間まで港に停泊している船を見て歩きました。渡し場というくらいなので小さな乗り場を想像していたのですが 港に到着して目の前に広がる景色に興奮。 港自体はそんなに大きいものではなく 小型の船がいくつか停泊しているだけだったのですが 対岸には高くそびえるクレーンがいくつも林立し 普段なかなか見ることのない巨大な船が並んでいました。対岸は今治造船の造船所だとか。さらにこの小さな港内には他の会社の造船所もあるとのことで どこからどこまでがどの造船会社のものかよくわかりませんでしたが 様々な機械や倉庫がひしめきあってどこを見てもかっこいい。 中でも船体横にEVERGREENとかかれたコンテナ船は本当にすごい迫力でした。船名は「EVER BRAVE」。全長が200mを超える大きさなのだとか。あとで調べてみると この船を見るためにここを訪れる人もいるそうで 船好きの人にはたまらない場所だと思います。 フェリーの出発時刻になり船に乗り込んで出航。小さなフェリーは造船所の横を通って港の外へ進んでいき 様々な角度から造船所の様子を見ることができました。港から離れてみてもいくつも並ぶクレーンがかっこいい。 と見惚れている間に小島に到着。途中にある来島を経由しても10分ほどの航海。小島から眺める波止浜港も最高でした。 波止浜港 Hashihama Port
新しさの中に昔ながらを発見できる招き猫で溢れた世田谷線 Setagaya Line
三軒茶屋駅から下高井戸駅までの5kmを繋ぐ東急世田谷線。沿線ぞいに行きたいお店があり せっかくなので少し周辺を散策してみることに。出発駅の世田谷線三軒茶屋駅はアーチ状の屋根にレンガの壁、丸いライトと少しレトロな造り。きっと何度か電車を乗り降りするだろうと三軒茶屋駅の窓口で1日乗車券「世田谷線散策きっぷ」を購入しました。可愛い切符だななんて思っていたら 切符と一緒にいただいた記念カードで「玉電110周年記念キャンペーン」中だということを知りました。通称玉電こと玉川線は世田谷線と名を改める前の鉄道。この乗車券も12月14日に発売開始されたばかりの期間限定デザイン切符で 売り切れ次第販売終了なのだそう。 Source:https://tamaden110.jp/ 切符購入時に一緒にいただいた正方形の記念カードは 変わった切り込みが入っていて最初見方がわからなかったのですが ネバーエンディングカードという仕掛けのあるカードでした。中心に入ったスリットから上下左右に順に開いていくと次々に絵柄が変わり 全4ページを開き終わると最初のページにもどるというもの。歴代の車両や当時の路線図なんかが載っていて 電車ファンではなくても興奮します。 ▼玉電110周年記念 ネバーエンディングカード全4頁 三軒茶屋駅を出発して気になった駅で降り周辺を散策するという 気ままなぶらり散歩。世田谷線は駅間がどこも1km未満で駅によってはホームから隣の駅のホームが見えます。日中は6分間隔で電車が走っているので 時刻表を気にせず利用できるのもよいです。 この日3度目くらいの乗車で乗れたのは 招き猫の絵でラッピングされた「幸福の招き猫電車」。吊り手も可愛く招き猫型。こちらも2018年3月末までの期間限定で運行中とのこと。 特に松陰神社前駅周辺にはおしゃれなカフェや雑貨屋なんかが並んでいましたが 気になってついつい写真に撮ってしまうのは昔からある懐かしいモノたち。最近あまり見ない町内会の掲示板や新聞の自動販売機。 新しいお店に変わっても掲げられたままのサビの浮いた看板。いい味だしています。 ネオンサインになぜか惹かれた喫茶&BAR。 せっかくなので今回のキャンペーンマスコットになっている豪徳寺の招き猫を見ようと向かった最寄駅の宮の坂駅で見つけたのは 1990年に営業を中止したという車両。中に入れるようになっていて 板張りの床で懐かしさを感じるデザインに興奮。 運転席や昔の表記もおもしろい。 最後に招き猫発祥の地といわれる「豪徳寺(Gotokuji Temple)」へ。 広い境内は冬独特の雰囲気。 たくさんの「招福猫児(まねぎねこ)」が奉納されているのは 招福観音が祀られている「招猫殿」の横。隙間なく並んだ大小様々な招き猫たちの多さに圧倒されますが ここに返納されているということはこれだけ多くの願いが叶えられたということ。みんなの幸福にあやかって たくさんの福を招けますように。 世田谷線 SG http://www.tokyu.co.jp/ekitown/sg/index.html
台湾の味を横浜中華街で楽しむ台南小路 Tainan street
渋谷駅から電車で40分程 横浜中華街の中にある小さな台湾『台南小路』。台湾ランチを楽しみに行ってきました。台南小路は横浜中華街の中にある短い通りで 道幅の狭い通りにお店が2〜3軒しかありません。ですが台湾の雰囲気満載。ランチを食べたのは台湾小路にある「你好(ニーハオ)」というお店。店内に飾られた神棚や装飾が素敵で気分はすでに台湾。 お店に着いたのは日曜日の昼13時少し前。店内にお客さんが1組しかいなかったのですが 14時過ぎには気づいたら満席で並んでいる人たちまでいました。この日注文したのは点心コース。焼豚から始まり餃子や小籠包など次々と点心が運ばれてきて おかゆに胡麻団子、デザートに杏仁豆腐までついてお腹も満腹で大満足。 ランチのあとはぶらぶら中華街を散策。せっかくなので「横浜媽祖廟(Yokahama Masobyo)」で参拝。 受付や廟内の各所にスタッフの方がいるので教えてもらいつつ参拝。基本は5本のお線香を1本ずつ5箇所の香炉に順に供えていくのですが 今回は赤い「許願帯」も追加して願掛け。お線香の他に金紙をお供えるすのが定番のようです。初めに許願帯に氏名と願いを書いてそれを丸めて手に持ち 順に手向けた線香の上でそれぞれ2周ずつ回していきます。 Source:http://www.yokohama-masobyo.jp/ そして5箇所全ての香炉を回ったら許願帯を奉納処に結びつけます。その後は中に祀られている三神へ順に参拝。手を合わせ心の中で“氏名・住所・願い事”を順に言うのだと教えてもらい参拝終了。 最後は美味しいお茶と台湾スイーツを食べに「鼎雲茶倉(Tei Un Cha Kura)」へ。1階はお茶の問屋さんのようになっていますが 2階にイートインスペースがありこちらでいただけます。 Source:http://www.dingyuntea.com/ 友人が台湾旅行の際にハマったというタピオカ豆花(Tapioca Tofa)とマンゴーミルクマンゴープリンを注文。暑い台湾では氷の入った冷たい豆花ばかり食べていたと言っていましたが 今回は温かい豆花。豆花は11月から販売開始の冬節限定メニューだそう。今まで食べたことがなかったのですが 食べてみると優しい味で何度も食べたくなる気持ちがわかりました。そしてデザートと一緒に頼んだのは台湾茶の凍頂烏龍茶。短い時間でしたがかなり満喫できました。 台南小路 Tainan street
情熱に感動し未来が楽しみになる安藤忠雄展-挑戦- Tadao Ando Endevors
2017年に開館10周年を迎えた「国立新美術館(The National Art Center, Tokyo)」。『安藤忠雄展-挑戦-』をみに行ってきました。この日は安藤忠雄さんご本人が来場してのギャラリートークがあり お昼過ぎに到着した時には会場がたくさんの人で溢れていました。 会場案内図をみるとわかるように 広い空間にこれでもかというくらい作品が展示されていてとにかく見応え充分。展示スペースのあちらこちらに直接描かれたとおぼしきラフなスケッチや 仕事場を完全に再現したという空間、建築家になる前に描かれた旅のスケッチなんかも見ていてとても興味深かったです。 Source:http://www.tadao-ando.com/exhibition2017/ あえて見所をあげるとすればやはり数多くの模型と話題になっていた実寸大の光の教会でしょうか。野外展示《光の教会》と会場中心にある展示エリア《直島の一連のプロジェクト》は撮影可だったので ここぞとばかりに写真をとりました。まずは光の教会を外から。 光の教会の中に入ってやはりこの眺め。自然とみんな口数が減ります。1日中蛍光灯の一定の光の下にいることが多いので 光の移り変わりによって1日の時間の流れを感じられる空間は とても贅沢で幸せに感じられます。 野外展示のあとは一番広い展示スペースへ。入った瞬間広い空間に展示された1/50スケールの模型の数々に圧倒されます。1/50といってもなかなかのサイズ。どれも精巧でずらっと並べられた模型はずっと見ていられる。実際の建物を上方からなど好きな角度から見るなんてことはできないので これは模型だからこそ見られる眺め。特に印象に残っているのは上海の「上海保利大劇院」とヴェニスの「プンタ・デラ・ドガーナ(Punta della Dogana)」、2019年オープン予定で現在進行中だというパリ「ブルス・ドゥ・コメルス(Bourse de Commerce)」の模型。実際の建物を歩くよりも贅沢な気分になるから不思議。 広い会場の中心にオーバルに区切られた空間に展示されていたのは《直島の一連のプロジェクト》。スペースいっぱいに直島が造られていました。 何年か前 まだ瀬戸内国際芸術祭もはじまっていない頃に宿泊した建物を見つけて あの時の旅を思い出しました。 最後に会場内で見つけたスタンプラリー。都内8箇所のANDO建築作品を巡ってスタンプを集めるというもの。最近すっかりハマってしまったスタンプラリーをやらないわけにはいかない!ということで2日間に分けて巡ってきました。 この中で今回初めて訪れたのは調布市にある「東京アートミュージアム」。表参道ヒルズの装飾を見れたのもよかったです。今まで知らなかったものに出会える楽しさを知ってしまったので スタンプラリーを見つけたら当分やらずにはいられないと思います。 安藤忠雄展-挑戦- TADAO ANDO ENDEVORS http://www.tadao-ando.com/exhibition2017/ 国立新美術館 企画展示会1E+野外展示場 東京都港区六本木7-22-2