美しい景色の一部であり美しい景色が望める旧三井家下鴨別邸 Old Mitsui Family Shimogamo Villa

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

京都叡山電鉄の出町柳駅から徒歩5分ほどの場所にある「旧三井家下鴨別邸」。1880年(明治13年)に三井家総領家8代目の隠居家として建てられた主屋と 1925年(大正14年)に移築した際に増築された玄関棟 江戸末期に建てられたという茶室の3棟からなっています。主屋は3階建てなのですが 玄関側から見ると中3階と呼ばれる部屋があることがわかり 4階建てのようにも見えます。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

この時は通常非公開となっている主屋3階望楼にいけるということで 受付をすませるとさっそく主屋2階へ。こちらは庭に面した広い14畳の客室。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

主屋の最大の特徴は「眺望を楽しむこと」を主眼につくられている。望楼を設けていることはもちろん、1階2階も座敷の前にはガラス入りの障子が用いられ、縁側は建具のない素通しの外縁となっている。

Source:重要文化財 旧三井家下鴨別邸

と案内のあるとおり座敷から段差なく外縁がつづき 部屋の中からも庭を十分に望むことができます。欄干のデザインも景色を切りとる額縁のようで素敵です。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

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客室の木製蛇腹戸の中にある階段をのぼって3階望楼へ。こちらも眺望を優先したつくりとなっており 4壁面全てが大きな窓になっています。眺望を邪魔しないよう通常窓横のスペースにある戸袋は窓の下に備えられ そこから雨戸を引き上げて締めるという面白いつ造り。雨戸は上下2枚に分かれていてそれぞれ窓枠の小さな溝にひっかけるのみとシンプルですが 眺望へのこだわりがすごいです。たしかにここから見る景色は素晴らしく 窓の外左側に見えているのはかすかに “大” の文字が読める五山。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

主屋にはいくつか階段があるのですが 途中の踊り場で角度を変える造りになっているのはこの東階段だけ。木製で洋風の手摺ごしに見る階段が好きで見つけると気分があがります。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

東階段を降りるとそのまま庭が見える座敷縁側へ。移築前はここから鴨川を望むことができたそうですが 現在は池のある日本庭園が広がっています。まだ緑の季節には早くこのときは少し寂しい感じのする庭ですが 新緑の時期を迎えると青々とした景色を眺めることができるようです。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

Source:https://ja.kyoto.travel/tourism/article/mitsuike/

こちらは1階のちょうど真ん中あたりに位置する水屋。丸炉があるのでお茶会のときはここでお湯を沸かしていたのでしょうか。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

庭側から見た主屋は移築前に撮影されたという写真とほとんど変わらない外観でした。L字に造られた外縁が美しい建物で 中からも外からも景色を楽しむことができる場所だと思います。

Old Mitsui Family Shimogamo Villa

旧三井家下鴨別邸 Old Mitsui Family Shimogamo Villa
 https://ja.kyoto.travel/tourism/article/mitsuike/
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 58-2 Shimogamo Miyagawa-cho, Sakyo-ku, Kyoto
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