シーラーズ 街の中心から南西に長く伸びる「バーザーレ・ヴァキール(Vakil Bazaar)」。強い日差しと暑さから逃れるようにアーケードのあるバザールへ。ホシュク川近くのホテルに滞在していたので そこから一番近いバーザーレ・ノウ(No Bazaar)の入り口から中へ入ると 壁面から高い天井までレンガ造りの美しいアーケードが続き とても暑い外とは比べ物にならないほど快適。
バザールには様々なお店が並んでいて 暑い国の料理には欠かせない香辛料も山盛り。服は既製品を買うよりオーダーすることの方が多いのか 反物の生地が並んでいるお店をよく見かけました。
アーケードは途中で大通りを挟んでバーザーレ・ヴァキールへと続き 枝分かれしながらシャー・チェラーグ廟まで長く続いていきます。通りによってアーケードのデザインなどが異なり それぞれ少しずつ違った雰囲気で歩いているだけで面白かったです。
バザールの中は食料品エリア、日用品エリア、工芸品エリアといったように 同じ系統のお店が並んでいて ここはペルシア絨毯の店が多く集まっていた場所。ペルシア絨毯は現地の人々には欠かせないもので 公園や街角ではみんながレジャーシートのように使っているのをよく見かけました。店に並ぶ絨毯は素材も柄もサイズも様々で 見ているとあっというまに時間がたってしまいます。
バザールを歩いている時に 少しの間日本に住んでいたことがあるというおじさんと知り合いました。伝統的なバザール「サラエ・モシール(Saraye Moshir)」では 観光客そっちのけでカメラの前でポーズをとる陽気な方で 半日近く観光に付き合ってくれました。
サラエ・モシールには工芸品のお店が多く集まっており 店内で職人さんが作業している様子を間近で見ることができたのもよかったです。木材に施された緻密な細工はどれも本当に美しかった。
このあたりはいくつかのバザールが入り組んでいて 人通りが多い場所では何度か道に迷ってしまい 再度同じ店を訪れることができるか不安だったので 欲しいものが見つかった時には迷わず買うしかありません。
こちらは照明の装飾がおしゃれでとても好きな雰囲気だった バザールのメイン通りから横に伸びた通路。
歩き疲れてひと休みしたのは おじさんが案内してくれたバザールの一角にある「Seray-e Mehr」というレストラン。現地の人々がよく飲むという温かいお茶でほっと一息。お茶には砂糖の結晶がついた棒が添えられており これでかき混ぜつつ好みの甘さにしていただきます。
昼間は日差しが強くて屋根のないバザールの外を歩く気にはなれなかったのですが 日が傾いてくるとぐっと暑さがやわらいで 散策するにはちょうどいい時間帯になってきました。
近くの広場には人がどんどん集まってきて とても和やかな雰囲気。噴水のまわりではしゃぐ子どもたちの声を聞きながら ベンチに座って過ごす時間は最高でした。