2009年にはじまった『六本木アートナイト』。六本木ヒルズを中心に 六本木の周辺施設を会場にしたアートイベント。今年は3日間開催されるということで 2日目の夜〜深夜にかけて行ってきました。
下のタイムスケジュールを見てもわかるとおり パフォーマンスやインスタレーションなど実施される時間が決まっている作品もあるので めあてのアーティストがいる場合などはチェックしてから向かうのがよさそうです。もちろん常設されている作品もあるので ふらっと訪れても楽しめます。
今年のメインプログラムは名和晃平さんの「Ether(エーテル)とWhite Deer」。青のライトアップがとても幻想的。半屋外の広いスペースに展示されているので この雰囲気は夜だからこそのもの。暗闇の中光に照らされた真っ白い作品を中心に広がる世界は 魅惑的で迫力がありました。
こちらは木村基さんの「迷宮」。塩で描かれた迷路模様。最終日には作品を壊し海に還すのだとか。普段は買い物客が行き交う場所での展示なので なんだか不思議な感じです。作品は間近で見ることができ また上から全体を見ることもできるようになっていました。
この「作る→壊す→海へ」という流れは チベット仏教の僧侶が描く砂の曼荼羅と同じ。以前ネパールの博物館で実物をみましたが 色のついた砂で描かれる曼荼羅はとても色あざやかで繊細。誰に見せるわけでもなく何日もかけて描かれた砂曼荼羅は 完成するとすぐに壊され 祈りを込めて川に流すのだそうです。そして海にながれ 祈りが遠くへ運ばれていくのだとか。この作品の塩もずっと遠くまで流されていくのでしょうね。
他にもいくつか作品を見ることができ ほんの数時間だけでしたがかなり楽しめました。深夜独特の静けさと光の中で巡るというのもいいです。次回はもっとじっくり参加したいと思います。
▼「Love Me」by チェ・ジョンファ
▼「The Sound of Roppongi」by ツァイ・クエンリン