アート作品で彩られた名建築を巡るマツモト建築芸術祭 MATSUMOTO Architecture + Art Festival

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長野県松本市にて今回が初めての開催となる「マツモト建築芸術祭」。松本城を中心に歩いて巡れるエリアにある名建築を舞台に 様々なアート作品をみることができるというもの。”名建築と現代アート” という言葉に惹かれて 新宿駅から特急あずさに乗り2時間半ほどかけて松本駅に向かいました。松本駅をでて最初に感じたことは空が広い!ということ。晴天だったこともあってか 抜けるような青さで空をとても広く感じました。

Matsumoto

宿に荷物を置いてさっそく町歩きの中心となる「松本城(Matsumoto Castle)」へ。黒い瓦と黒漆で塗られた板の間から細いラインのように白い漆喰の壁がのぞく美しい佇まい。天守の中はツヤのある木材に林立する柱が圧巻で 狭く急な階段を登ってたどりついた最上階からの眺めは最高でした。

Matsumoto Castle

ここからは今回の旅の目的である マツモト建築芸術祭で巡った会場の中からいくつかをご紹介。

No.18-19 旧松本カトリック教会司祭館 Old Matsumoto Catholic Church Priest’s House

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まずは会場となっている建物の中で最北に位置する「旧松本カトリック教会司祭館」へ。明治22(1889)年に建築され 100年近くにわたり宣教師たちの住居として使用されたのだそう。ライトブルーに塗られた板張りの外壁に アッシュグリーンの窓枠がかわいい建物。廊下だと思っていた天井までガラス窓が続くベランダも素敵でした。

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No.20 旧開智学校 Old Kaichi School

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司祭館のすぐ近くにあるのが「旧開智学校」。現在工事中で中に入れないということで 残念ながら今回は外から眺めるだけ。和風と洋風が混ざりあった “擬洋風建築” と呼ばれる建物で 中心にそびえ立つ八角塔が特徴的です。

次の会場へ向かう途中で通った「松本神社(Matsumoto shrine)」。松本城のちょうど北隣に位置し松本城主ゆかりの神社だそう。敷地内にそびえるいくつもの背が高い樹が落とす影がとてもよい雰囲気でした。

Matsumoto Shrine

No.16 池上百竹亭 茶室 Ikegami Hyakuchikutei Tea House

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松本神社のすぐ隣にあるのが昭和33(1958)年に建てられた「池上百竹亭」。円窓から覗く夕暮れどきの庭園がなんとも儚げなのに対して 茶室の中はカラフルな展示になっていて 今回ならではといえる不思議な感覚。この空間では紅茶でのお茶会も似合いそうです。

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No.15 旧宮島肉店 Old Miyajima Butcher Shop

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建物正面に大きくMのマークがあしらわれたこちらの建物は「旧宮島肉店」。白い外壁に焦茶色の窓枠と建具がおしゃれです。店内のものはすべて運びだされ 肉店だったとわかるものはガラス窓に残っていた “肉店” とかかれていた痕くらいでしょうか。

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No.10 上土シネマ Agetsuchi Cinema

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大正6(1917)年に映画館として開業し何度か名前を変え 平成20(2008)年まで運営されていた「上土シネマ」。ファサードも今とは違うものだったというので探してみたところ アーチと三角が効果的に配置された素敵な看板建築でした。

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建物の中は折れ曲がった廊下が続き 立入禁止の映写室を過ぎるとピンク色の扉のテレフォンボックスが2つ並んでいます。閉館当時はすでに携帯電話が普及していたと思うのですが そのままの状態で残されていたんですね。おかげで当時の様子を想像したりなんかして楽しかったです。

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No.9 下町会館 Shitamachi Kaikan

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元は昭和3(1928)年に建てられた3階建ての看板建築で 平成7(1995)年にリニューアルオープンした「下町会館」。白い壁に埋め込まれるように造られた螺旋階段が素敵です。階段を上った先 漂白されたような真っ白い空間が広がる作品の展示エリアは 懐かしい雰囲気の建物とは対照に未来的。

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No.7 上土劇場(旧ピカデリーホール) Agetsuchi Theater (Former Piccadilly Hall)

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昭和35(1960)年に映画館として建てられた当時は「松本ピカデリー」という名称だったという『上土劇場』。舞台上に展示された目を惹く大きな作品は迫力があり ずらりと並べられた赤い座面のパイプ椅子も作品の一部のような一体感があります。それほど広くないこの劇場は 客席のどこにいても舞台上の息遣いが聞こえてきそうです。

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No.4 かわかみ建築設計室 Kawakami Architectural Design Office

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今回一番好みだった建物は 昭和50年代まで医院として使われていたという「かわかみ建築設計室」。上げ下げ窓がおしゃれなファサードはもちろん 室内は濃い飴色の木材の落ち着いた雰囲気で 特にはめ込まれたガラスで隔てられた受付が素敵でした。

最後に「パルコde美術館(Parco de Museum)」に寄り道して アート三昧の町歩きは終了。青空を背景にした建物はどれも素敵で 普段であれば入ることができない建物の中も拝見できて大満足。

Parco de Museum

マツモト建築芸術祭 MATSUMOTO Architecture + Art Festival
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