かつて南蛮貿易の中心地として栄えた穏やかな城下町平戸 Hirado

Sasebo Bay

長崎県北西部に位置する「平戸(Hirado)」。佐世保駅から松浦鉄道(MR)に乗って向かいました。タクシーの運転手さんに松浦鉄道と伝えると “MRね” と言っていたので 地元ではMRという言い方の方が馴染みがあるのかもしれません。平戸島には鉄道が通っていないので最寄駅は「たびら平戸口駅」。”日本最西端の駅” だそうで 長い間でも電車を待ちたくなる雰囲気の駅でした。

Tabira-Hiradoguchi Station

Tabira-Hiradoguchi Station

駅に着いて最初に向かったのは「田平天主堂(Tabira Catholic Church)」。たびら平戸口駅から車で10分程 緩やかな山道をのぼった先にあります。田平天主堂は赤煉瓦がとても美しい教会で 雲1つない晴天だったこの日は 青空と赤煉瓦のコントラストが映えて絶景でした。

Tabira Catholic Church

竣工は1917年(大正6年)で 案内板には “建設は信徒の手作業によって行われました” とありました。レンガで豊かに表現されている装飾が美しく この装飾によってできた凹凸の横にさす影がさらに魅力的に見せています。

Tabira Catholic Church

今回長崎でいくつか訪れた教会に必ずあったのが「ルルド(Lourdes)」。ルルドとは南フランスにある町の名前で ここで表現されているのはこの地にある洞窟に現れた聖母マリアと少女のある場面。聖母マリアが起こした奇跡の話が世界中に広まり 今ではルルドの泉が巡礼地の1つになっているそうです。

Tabira Catholic Church

田平天主堂を見学させていただいた後は平戸島と本土を結ぶ真っ赤な平戸大橋を渡って 平戸市の中心部へ。平戸島は南北に細長い島で 今回は島の北部に位置する平戸城周辺を歩いて見てまわりました。

Saiwai Bridge

大通りから山の方へ続く石畳を少し歩いていくと 右手に瑞雲寺と光明寺が並んで見えてきます。そしてお寺越しに見えてくるのが「平戸ザビエル記念教会(Saint Francis Xavier Memorial Church)」。

Christian Church and Japanese Temples

静かで歩いていてとても心地よい石畳の細道。そこからつづく階段を登りきると平戸ザビエル記念教会があります。遠くからでもすぐわかるモスグリーンの壁に白い柱が特徴です。

Saint Francis Xavier Memorial Church

そのあとは平戸港の海岸線と平行に続く道を北へ歩いて行きます。ときどき気になるものを見つけては寄り道をしつつ のんびり散策。こちらは「大蘇鉄(Great Cycad)」と案内のあった南国っぽい葉をつけた大きな樹。

Great Cycad

大蘇鉄の横には鳥居に続く長い階段。せっかくなので上ってみると「天満神社(Tenman Shrine)」と書かれた とても古い神社のようでした。

Tenman Shrine

Tenman Shrine

さらに道をすすんでいくと所々海が望める場所があり 遠くに平戸城も見えました。残念ながら平戸城は現在改装中らしく足場に囲まれていましたが 山の上に立派な城が建っています。帰りに乗ったタクシーの運転手さんに聞いたところ 宿泊施設としてオープンするための改装なのだとか。お城に泊まることができるようになるなんて 完成が楽しみです。

Hirado

平戸港の端に建つ「平戸オランダ商館」まで このままのんびり散策。この場所にはせかせかした雰囲気がなかったので 本当にのんびりといった言葉がぴったりでした。

Hirado

Hirado

平戸港周辺を散策したあとは来た時と同様 たびら平戸口駅から松浦鉄道に乗って佐世保に戻ります。本当に短い滞在時間だったので後ろ髪を引かれつつ 佐世保までは1時間半ほどかかるので早めに街を出発。最後にどうしても見たかった佐世保の海。夜景が美しいということで 日が完全に沈むまで堪能しました。

Yumiharidake

平戸 Hirado