Category: #18 of 72 Seasons

  • 移りゆく季節により添う豊かな暮らしを体全体で感じる四国村 Shikoku Mura Village

    移りゆく季節により添う豊かな暮らしを体全体で感じる四国村 Shikoku Mura Village

    香川県高松市 琴電屋島駅から歩いて5分ほどの場所にある「四国村(Shikoku Mura Village)」。昭和51年に開設された野外博物館で 入り口でいただいたマップを片手に好きなコースで村の中を歩いていきます。 入り口から続く石畳のゆるやかな坂を歩いていくと はじめに出会うのが池に架かった「かずら橋」。祖谷のかずら橋とくらべると小さいですが ちゃんと渡ることができる立派なもの。本物は怖くて渡れないという人も こちらならきっと大丈夫だと思います。池に浮いているのは現在開催中の瀬戸内国際芸術祭2019の作品の1つ「Suitcace in a Bottle」。 村を歩きはじめてまず驚くのがその広さ。”四国各地から古い民家を移築復原した野外博物館” ということだったので 建物が立ち並んでいる様子を想像していましたが 実際は樹々の間に建物が点在し 歩いていると実際に山間の村を訪れた気分になります。 各建物は入口が解放されており中の様子も見ることができました。1つ1つに細かな説明もあり 建物の中には昔の道具が展示されていたりするので 当時の生活の様子を伺い知ることができます。石垣の上に見える茅葺き屋根の建物は「旧河野家住宅」。ここでは楮(こうぞ)という和紙の原料を蒸す大きなクドと桶などを見ることができました。 円錐形の屋根が特徴のこの建物は「砂糖〆(しめ)小屋」。江戸時代後期 讃岐の特産品だったという砂糖。その砂糖を作るサトウキビ搾汁の為の小屋だそうです。四角い建物では見られない珍しい屋根の構造なども見ることができます。 この砂糖〆小屋の中央には3個の石臼があり 牛が石臼につながっている腕木を引いて回し 石臼に差し込んだサトウキビを搾るのだそう。牛の円運動を動力にすることから その作業空間に合わせて円形の建物がつくられており こうして得られた生汁を繰り返し煮沸して白下糖ができるそうです。 小屋をでてさらに村の奥へ。遊歩道でみかけるちょっとした石垣も素敵で 緑を見ながら歩いているだけでとても楽しい。 この先にあった村の中では珍しい現代の建物は 安藤忠雄さんが設計されたという「四国村ギャラリー(Shikokumura Gallery)」。この時開催されていたのは『猪熊弦一郎展「私の好きなもの」Part1(Genichiro Inokuma – My Favorite Things)』。猪熊弦一郎さんの好きなものエピソードと共に作品が展示されていました。 何かを純粋に好きになれること、素直に好きだという気持ちを形にすることはとても素敵なことで 実はなかなか難しいのではないかと思っています。なのでこの展示を見て猪熊さんのことが好きになってしまいました。 四国村ギャラリーをでて歩いていくと 竹林の手前に「茶堂(Tea Hall – Chado)」があります。鮮やかな花と石仏が祀られており 近くの案内板には “四国の古い道沿いに こうしたお堂があちこち建っていた” と。お遍路さんの休み場や村人の集会にも利用されたとあって 人々のふれあいの場だったことがわかります。そういえばネパールの町にも同じような休憩所(ファルチャ)があったことを思い出しました。 坂の上に見えてきたのは「大久野島燈台」。戦争中軍事機密のために地図から消されていた時期があるという大久野島。この燈台は明治26年に島の南端に建設されたものだそうです。 燈台のそばに造られていたのが「燈台退息所」。燈台守とよばれる方々が住み燈台の管理を常に行っていたそうです。現在日本の燈台はすべて無人化され それとともに燈台守も消滅し燈台退息所は不要のものとなりました。燈台は辺ぴな所に建っていることも多く 燈台守の生活は決して楽なものではなかったといいますが ここで見られる住まいは 洋風の中に和風の要素が取り入れられた造りで 安らげる場所になっていたのではないかなと感じられる素敵な建物でした。 ここは「染が滝」につながる池で かなりの癒しスポットです。 資料館として公開されていたのは「旧丸亀藩御用蔵」。江戸後期の建築であると推定されているこの米蔵の中では 人形浄瑠璃の衣装などが展示されていました。間近でみる人形の顔は迫力があります。 四国村の中では比較的広く大きな建物だったのが「醤油蔵」。蔵の中には大きな仕込み桶をはじめ 諸味袋や醤油甕など当時使用されていたものが所狭しと並べてありました。麹室もあり以前味噌蔵でみたものに似た麹蓋が壁一面に積み上げられていました。 どの建物も現役のような佇まいで 本当に村を歩いている気分です。道の途中にはこれから開花の時期を迎える紫陽花の葉が多く茂っている所などもあったので 季節によってまた違った村を楽しめると思います。まさに “二十四の季節がある村” でした。 四国村 Shikoku-Mura Village – Houses Museumhttps://www.shikokumura.or.jp/香川県高松市屋島中町9191…

  • 長い年月をかけ多くの人たちによって受け継がれてきた緑であふれる栗林公園 Ritsurin Garden

    長い年月をかけ多くの人たちによって受け継がれてきた緑であふれる栗林公園 Ritsurin Garden

    香川県高松駅から車で10分ほどの場所にある「栗林公園(Ritsurin Garden)」。高松駅からでている巡回バスで向かいました。栗林公園は江戸時代に100年余りの歳月をかけて完成され 当時の姿を今に残しているという回遊式大名庭園。庭園が一般に公開され始めたのも明治8年と長い歴史をほこっています。 バス停がある東門から庭園に入ると 最初に目にするのが大きなヒマラヤ杉と商工奨励館。庭園をぐるっと見てまわる際にここが起点となります。 まずは南庭から散策開始。南庭では丁寧に手入れされたいくつもの美しい松をみることができます。案内には約1000本もの手入れ松があるとありました。歩き始めてすぐ商工奨励館の近くにあるのが 器用に曲がった幹に大きく腕をのばした「鶴亀松」。松が舞っている鶴を表し その下の岩組で亀を表しているのだそう。 庭園内にはいくつも池がありましたが 庭園の中心あたりにある北湖は水面に写り込んだ緑が眩しくとても好きな景色でした。 北湖に沿って並ぶ箱の形に装ったというこの箱松は 独特の形に伸びた枝が複雑に絡みあい不思議な趣があります。隙なく手入れされた松の木がこれだけ並ぶと圧巻です。 そういえば祖母から 小さい頃に併設された動物園に遊びにいったことがあるという話を聞きました。動物園なんてあったかな?と思い調べてみると 2004年(平成16年)3月末で完全に閉鎖したとのこと。1907年に開園した前身の県営小動物園から数えると 100年近い歴史に幕を下ろしたことになります。この動物園については 地元の人々に愛されていたんだなとわかる記事がいくつもあり 少し寂しさも感じましたがほっこりしました。 さて散策の続き。見事な松を見ながらすすんだ先 旧日暮亭と呼ばれる茶室の側にある池には 鮮やかな睡蓮の花が咲いていました。 庭園の南端にある小道は空一面が太陽の光を透かした緑の葉で覆われ こういう景色に包まれていると やはり緑が美しい初夏のこの時期が好きだなと思ってしまいます。 のんびり歩いていると次第に見えてくるのが この庭園の見所の1つにもなっている南湖の淵にたつ「掬月亭」。代々の藩主たちが愛してやまなかったと伝えられているとおり 数寄屋造の建物も美しければ 建物の中からのぞむ景色も最高です。 こちらは掬月亭の池を挟んだ反対側 庭園の中で1番のVeiwスポットだという「飛来峰」からの景色。南湖全体が見渡せ奥の背景は紫雲山の深い緑。その手前には先ほどの掬月亭があり 美しいアーチを描いて架けられた橋は偃月橋です。 さて南庭を一周しひと休みしたら今度は北庭を散策。北庭は南庭にくらべて洋風という感じ。小さな池を覆い尽くす勢いの豊かな緑が美しかったです。北庭には花菖蒲園もあるのですが 開花の時期はもう少し先。 北門に近い場所にある芝生広場の中央にはとても大きな木があり 雲ひとつない青空の下この大きな木の陰でのんびり過ごすなんて最高です。栗林公園は年中無休で開園時間はほぼ日の出から日没までということなので 近くに住んでいたら間違いなく通っている思います。そのくらいとても心地よい場所でした。 栗林公園 Ritsurin Gardenhttps://www.my-kagawa.jp/ritsuringarden香川県高松市栗林町1-20-161-20-16 Ritsurin-cho, Takamatsu, Kagawa

  • 東の発心門からはじめる四国八十八ケ所お遍路旅 – 徳島県編 Shikoku Pilgrimage in Tokushima

    東の発心門からはじめる四国八十八ケ所お遍路旅 – 徳島県編 Shikoku Pilgrimage in Tokushima

    いつか巡ろうと思っていた「四国八十八ヶ所霊場」。いわゆるお遍路。四国へは小さい頃から幾度となく訪れており お遍路という言葉も身近なもので 笠をかぶり白衣を着たお遍路さんを目にすることも少なくありませんでした。お遍路へでる目的は人それぞれだと思いますが 諸願成就であれ心の変革であれ 真摯に行えば始める前と達成した後とではきっと何かが変わるはず。 そもそもお遍路とは… お大師さま(弘法大師・空海)の御跡である八十八ヶ所霊場を巡礼すること Source:http://www.88shikokuhenro.jp/ 弘法大師が自身の修行と人々から災難を除くために開いたという四国霊場。この八十八ヶ所の霊場を巡ることにより 煩悩が消え願いが叶うといわれています。巡拝するにあたり心がけたことは 手を合わせて心静かにすること。普段の生活では煩悩だらけですが この時だけは頭の中から様々なことを捨て去ります。といいつつも 地元の食や次の霊場へ向かう道中の景色はしっかり楽しみました。こちらは第7番札所 十楽寺の目の前にあった「極麺あたけ」でいただいた 阿波市の郷土料理だという “たらいうどん”。 太竜寺山の山頂にある第21番札所 太龍寺へはロープウェイにのり 全長2,775mという距離を緑深い山を下に見ながら向かいました。このロープウェイができる前は徒歩でしか訪れることができなかったということなので かなりの難所だったことがわかります。晴れた日には遠くの方まで見渡す絶景が見られるそうですが この日はあいにくの雨模様。濃い霧に覆われた太龍寺は神秘的な雰囲気で それもまたよかったです。 第22番札所 平等寺で購入したのは “なると金時” をつかった焼き菓子で 健康祈願をしたという「食べる御札」。お札を口にするということに一瞬戸惑いますが これを食べたらご利益があるとしか思えません。 お遍路道は「発心の道場(徳島)」「修行の道場(高知)」「菩提の道場(愛媛)」「涅槃の道場(香川)」の4つにわけられており 気がづけば徳島県発心の道場も最後の札所。順に巡っていると次へ次へと逸る気持ちが現れますが その度に気持ちを落ち着かせて今に集中します。そうして次は高知県修行の道場へ。 第1番 竺和山 霊山寺 No.1 Jikuwazan Ryouzen-ji 第2番 日照山 極楽寺 No.2 Nisshozan Gokuraku-ji 第3番 亀光山 金泉寺 No.3 Kikozan Konsen-ji 第4番 黒巌山 大日寺 No.4 Kokuganzan Dainichi-ji 第5番 無尽山 地蔵寺 No.5 Mujinzan Jizo-ji 第6番…

  • 平家落人伝説が残る山あいで樹々に囲まれるように佇む真鍋家住宅 Manabe House

    平家落人伝説が残る山あいで樹々に囲まれるように佇む真鍋家住宅 Manabe House

    愛媛県 東予に位置する切山地区に残る「真鍋家住宅」。G.B.Cキリヤマベース店を訪れた際に 近くに国の重要文化財に指定された 愛媛県に現存する最古の民家があるということで行ってきました。G.B.Cから続く小道をくだるとすぐに現れた 苔むした立派な茅葺き屋根の家屋。 真鍋家の入り口は解放されており 中を自由に見学できるようになっていました。家屋は玄関と台所がある土間とその隣に部屋が2つ。今はここでは生活されていないとのことですが 整えられた床の間があり先祖代々の写真も掛けられており 生活の跡がしっかり染み付いています。 ここは向かいに住まれている真鍋さんが管理されているそうで ちょうど囲炉裏に薪をくべに来られて 家を長持ちさせるために常に焚き続けているのだと教えていただきました。おかげで部屋中は炭の煙で真っ黒。ですが黒く艶光りした柱がむき出しの天井がなんともかっこいい。 土間から部屋にあがると床が柔らかくたわむのでよくみると 竹を組んだすのこの上に莚を敷いた状態でした。この下に床下収納があるのだと教えていただき なるほど すのこと莚ならすぐに取り外して出し入れが簡単です。ところどころに以前使われていたであろう物たちも置かれていました。 近くに真鍋家の方がやられている小さな図書室があり そこにも寄り道して昔の資料なんかも見せていただきました。ちょうど今年の秋に県外から職人さんを呼び屋根を取り替えるのだそうです。全て取り替えるのは数十年に1度の貴重な機会。できれば毎日通ってその様子をみたいものです。 真鍋家住宅 Manabe Househttp://www.shikochu-kankou.jp/愛媛県四国中央市金生町山田井2030-22030-2 Yamadai, Kinsei-cho, Shikoku Chuo-shi, Ehime

  • コーヒー1杯分のひとときを寛ぎの時間にしてくれるG.B.Cキリヤマベース店 GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE

    コーヒー1杯分のひとときを寛ぎの時間にしてくれるG.B.Cキリヤマベース店 GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE

    愛媛県の東側 香川県との県境の山の上に位置する「G.B.Cキリヤマベース店(G.B.C KIRIYAMA BASE)」。電車の最寄り駅から車で20分ほど この先にお店があるの?と思うようなくねくねした山道を登った先にあります。こちらは店主がコーヒー豆の産地に赴き厳選したコーヒーと 店舗の隣にある工房でカカオ豆から手作業でつくられたチョコレートが楽しめるというお店。 お店に到着すると さっそくおすすめのホットコーヒーと爆ドーナツを購入して お店の前に設置されたイートスペースでいただきました。この日はあいにくの雨だったのですが 緑に囲まれた山の中でいただくコーヒーはそれだけでなんだか贅沢で 香りをかいだだけでとても幸せな気分。ふんわりドーナツもコーヒーとの相性ばっちりでした。 コーヒーをいただいたあとは お店の中を見ていきます。中に入ると入り口横に常連さんのマグカップが並んでいました。アクセスが良いとは言い難い場所にあるのですが 店主もスタッフの方も気さくで毎日通いたくなる気持ちがよくわかります。 さて楽しみにしていたチョコレートをチェック。原材料はカカオ豆と砂糖のみ。この日は産地の違うカカオから作られた カカオ70%のチョコレートが3種類販売されていました。どれも試食ができるようになっていたので1つずつ食べ比べ。そのうち原産国がペルーとマダガスカルの2種類のチョコレートを購入しました。 こちらは購入したチョコレートに同梱されていた チョコレートの味わい方。 「G.B.Cチョコレート」の味わい方 1.チョコレートを袋から出して、香りや見た目とともに色合いを楽しむ。2.手で『パキッ!!』と割って、その音を楽しむ♪3.口に含み、「少しだけ」噛んで、舌の上でゆっくりと体温で溶かしながら滑らかな食感、口どけ、風味を楽しむ。4.そのまま香りを口の中から鼻にぬいて、その香りを楽しむ。 このように『五感』で味わっていただけると、チョコも喜びます!! by GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE コーヒーとチョコレート。どちらも毎日欠かせないもので最強の組み合わせ。今度の旅先はコーヒーとカカオの産地というのもいいかもしれない。 GRABBAG COFFEESTOP & CACAOBASE キリヤマベース店https://www.grabbag.jp/愛媛県四国中央市金生町山田井乙486-1486-1 Yamadaiotsu, Kinseicho, Shikokuchuo, EhimeTEL:0896-77-5449